講演をされました.
池内先生と言えば,会津磐梯山の民謡を踊るヒューマノイド,
というイメージですが,やはりあれくらいヒューマノイドで
パフォーマンスを見せることができるというのは本当にすごいですね.
お話は,模倣による運動実現の他に,遺跡データのデジタル化もありましたが,
最近ではオリンピックの誘致活動で,メガネをかけたらバーチャルスタジアムが
現れる,というデモを実現したという話も面白かったです.
模倣の話の端々で,
「浅田先生と違って,人間の運動実現メカニズムには関係なく,
トップダウンのアプローチでやっているんだ」
ということをおっしゃっていたのが印象的です.
踊りの方向の研究に関しては,最近は,模倣だけではなく,
音楽に合わせて踊る,や,アドリブで踊る
ということを目指していて,音楽はリズム情報を利用する,
アドリブに関しては,民謡の運動パターンのデーターベースを
作って,それを組み合わせてアドリブをつくる手法を紹介されていました.
ですが,その後で,まだできていないこととして,
1)ロボットは踊りを楽しんでいるのか?
2)うまく踊りたいと思うには?
ということを挙げられていて,これが解決できていないので不満である
とおっしゃっておられました.
ここまでくると,トップダウンもボトムアップもだんだんと似てくるんじゃ
ないかという気がしてきます.
つまりは,「ロボットの運動の自発性の起源をどこに求めるか」,というところに
たどり着いてくるのではないか,と.
それは単に評価関数として設計者が与える,ということになるにしても,
人間はどういう評価関数を根源として持っているのか,ということをモデル化
しなければなりませんので,その視点では現在のエラトーのアプローチも
トップダウンだと思うのです.
フルボトムアップということになると,進化,ということを考えないとだめですが,
まだそこまでは手を付けてないですからね.
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