2010-11-19

[Research] 認知の表現とは?

「哲学する赤ちゃん」を読んでみて,Griffiths という人の論文を調べてみる.
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A computational foundation for cognitive development: comment on Griffths et al. and McLelland et al.
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あぁ,最近読んだ,
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Probabilistic models of cognition: exploring representations and inductive biases
Thomas L. Griffiths, , Nick Chater, Charles Kemp, Amy Perfors and Joshua B. Tenenbaum
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の人ではないか!
まったく,私の記憶力はだだ漏れである.ほとんど人を覚えることができない.

最近思うのは,どうも connectionist 陣営は分が悪い.ということ.
Empirically minded developmental psychologists は theory theory を提唱しているが,theory の変化を説明できるようなモデルがないことに不満を抱いている.connectionoist theory が現れたときに期待したが,その抽象表現の乏しさに失望したとのこと.で,probabilistic modeling がよいのだとか..


確かに確率的な表現大流行りで,SOM なんかは古い方法とかいう流れを感じるよ.

K先生にある研究会のときに,「やっぱりそういう流行にのった方がよいんですかねぇ.」などと愚痴ってみたら,

「まぁ,確率的な表現は表象が決まっていたら,その関係を表現するのには強力な手法なんだけど,その表象そのものを作るということになると弱いんじゃないかなぁ.」

というお言葉.でも,ロボットで手っ取り早いのはその表象の関係を学習させることなんだよねぇ.

最初から設計者が想定する行動なり認識なりの表象をエージェントに想定するのであれば,認知科学者が人に対して想定するように表象を設けておいて,それらの間の関係を調べるのがよいのだろう.でも,本当は内部で表象されているものが人間が想定するもの以外のものだったとしたら,その形成過程を含めてモデルを考えて行くべきなのではないか?

どこを出発点にするかで,エイヤーで決めるしかないのかもね.

2010-11-18

[Mac] プリンター蓋の開け閉めで直る

プリンターの調子が悪く四苦八苦する.

Mac から OKI の C610dn を使っているのだが,最近頻繁に

「回復可能:ネットワークホスト '192.168.100.100' はビジー状態です(30 秒以内に再試行します)」

などというメッセージが出るようになった.回復可能と書かれているものの,いっこうに印刷される気配がない.
プリンターの方は,

「プリント可能です」

なんでやねん..

ドライバーをインストールし直したり,プリンターのネットワークケーブルを調べたり,
コンピューターとプリンターの双方の電源を入れ直してみたり,
あるいは,電源をオフにしてしばらくおいてみたり,ネットワークアドレスを確かめたり,
ありとあらゆることをやってみたが,ぜんぜん繋がらない.

これに2時間近く費やして,精根尽きはてたとき,
ふと何気なくプリンターの蓋を開けて閉めるということをしてみると..

ヴイーン.ウォンウォンウォンウォン...

なんと!動き出して印刷された!
意味がわからんぞ!

[Life] チンパンジーの協力



協力を求めたり,それに対して感謝の意を表すということができるんだなぁ.
相手がそういう行動によって,こう思うということが推測できないとできないことですよね.

昔ゼミで,人間がお腹が減ってそうに見えたら,バッテリーを持ってくるようなロボットができたらおもしろいね.
なんてことが話題になったことがあるけど,一つ一つが難しいことだな.

2010-11-15

[グルメ] 市場の食堂まわり

最近,嫁さまは超朝型になり夜ごはんをあまり食べることができず,
つくる夜ごはんが簡単になりがちです.
それなら,ということで,先週末は朝から市場の食堂をまわりました.

朝4時半に起きてまず目指したのは,大阪中央卸売市場の中にある寿司屋「ゑんどう寿司」.
市場というのは物々しい雰囲気で,駐車場には多くのトラックが並び,その間を小さな三輪運搬車やフォークリフトが所狭しと動き回っています.ちょっとのろのろしていたら怒られそうな雰囲気です.



そんな中,なんとか店にたどり着きました.ここのお寿司はたぶん3回目.前回行ったときに隣で食べていた人のタバコの煙が漂ってきて残念な感じであったので,それ以来足が遠のいていました.しかし,今回は場所も新しくなり,嬉しいことに禁煙になっていました.これはとても嬉しいですね.

お寿司はおまかせで,1皿に5つずつ載ってきます.お寿司は新鮮なネタもよいですし,なんといってもごはんが口の中でさらりととろけます.つかみ寿司,最高です!嫁さまも滅多に見ることができない笑顔を見せて喜んでおりました.これで,明日からの待遇が良くなればよいのですが..



さて,今回はもう1つ.
次は堺市場の天ぷら屋「大吉」を目指します.
大阪中央卸売市場から阪神高速湾岸線にのって30分ほどで堺魚市場へ着きました.
ようやく空が明るくなってきました.

こちらのお店は,床に貝殻をぶちまけるのが特徴です.
鯵やら白子などの天ぷらと,そしてもちろんアサリのみそ汁を注文します.いやー,ウマーですね.
店は必ずしもきれいとは言いがたいですが,私はそういう雰囲気に落ち着きます.
まだ朝早いというのに,サラリーマン風の人がビールと一緒にやっていて,
「どんな人なんやろう」と嫁さまの想像力をかき立てます.
ビール羨ましい!今度は電車で来て一杯やりたいものです.


デラックス朝食がおわり家に帰ると,まだ「てっぱん」が始まっていないくらいです.

「朝早く起きたら,1日が長くて得した気分やろ?」

と超朝型の嫁は言いますが,眠くなってきました.
そのまま昼までグー.やはり1人に与えられた1日の時間は同じだと思います.

2010-11-12

[Book] 哲学する赤ちゃんへ

トイレ本として読んでいるピンカーの本「言語を生み出す本能」をそろそろ読み終えてきた.この本は大いに刺激を受けるところがあったが,研究に反映させるには自分の中でもう少し熟成させる必要がありそうだ.

次の本の候補は「哲学する赤ちゃん」
というのも,ブログ界でウルサい?おじさんであるという評判の経済評論家池田信夫氏が
無垢な子供という神話「哲学する赤ちゃん」
で取り上げていたり,それに関連して斜めから世間を論じることで定評の?雑談の達人が
赤ちゃんは行動を分類しない.「楽しく生きる」ことで一貫している
で取り上げられていたから.

大人は「徹底的に類型化」して世界をとらえ「単調で退屈な時間を延々と過ごすよう強制されている」のに対して,赤ちゃんは類型化せずに経験を楽しみ「毎日が楽しくて仕方がない」感じであるというのは,なるほどな,という感じである.まぁ,いまのところ研究では経験からどういう表象が出来上がっていくか,マッピングができあがっていくか,というはなしばかりしているのだが,それと動機や感情を結びつけた研究はまだほとんどされていないように思える.このあたりを考えていくとなかなかおもしろいんじゃないかな.

一方で,
ゼミで学生さんの研究を聞いたりしているときにも,ある程度研究を知ってくると,「あぁ,そのトピックはXX大学のOOさんのグループがもうやっているよ.」などと,知ったかぶりを披露して,学生さんのやる気をくじくようなことを言いがちであるが,そのように類型化することによって,知っている側はトピックの中に潜むおもしろさ自身を見過ごしているのかもしれない,と反省してしまう.よく知ることは,一方でそのものをそのままに見る目を失っていくことになるのかもしれない.純粋な目を失いたくないものである.アワビを食べないと.


「無垢」というので,思い出したが,
今まで読んでいたピンカーの本でも「人は空白の石板(ブランクスレート)か?」という問いに対して,
ある程度の生得性を考えないといけないよね,ということを主張されていた.池田氏は,この本では

大人は幼児という白紙に知識を書き込んでいくのではなく、無秩序で豊かな子供の想像力を社会の秩序という「型」にはめていくのだ。

ということを言っていると書いているが,はたして?
統計学習と生得の間にどのような橋渡しが可能になるのか?楽しみに読んでみることにしよう.

2010-11-04

[Life] ロボットのデモ

先日は女子高から

「ぜひ女子高校生にも進路の一つとして工学分野を考えてほしいので,
 身近に感じさせるために見学させてください」

という要望があり見学がありました.

見学の日の朝に,出かけに嫁さまに

「今日,女子高生が見学に来るねん.」

と言うと,

「ルンルンやなぁ..
 ん? そんな格好で応対するんかいな!」

ということで,ヨレヨレのジーパンとよれよれのYシャツから,
同じくヨレヨレだけれど,まだましな方のスラックスとジャケットに着替えさせられる.

「女子高校生をもてなすんやったら,清潔感やで.イケメンとチョコレートのお菓子を用意しな!
 後での話題ゆうたら,「あの説明してくれた人はカッコよかったなぁ」とかそんなんやで」
「いくらなんでも女子高生をばかにしすぎやで x_x...
 でも,イケメンかぁ..確かになぁ.
 研究室のイケメンに頼めばよかったな.」

などと嫁さまから注意を受ける.

残念ながら,見学では他のデモのために,ロボットたちは簀巻きにされて箱詰めにされてしまった後だったので,実際のロボットを見せることはあまりできなかったのだが,それでもムービーを見せると

「キモいー!」

などとよい反応がありました.

説明の最後に,工学部でも女性研究者の活動を促進するための試みが始まっていること等を紹介して,女性歓迎であることを少しアピールしたのですが,最初に見学した研究室の入っている建物には女子トイレがなかったことにショックを受けているらしく,肝心の環境面で説得力に欠けていたかもしれません.最近はこういう話もありますしね.
やはりイケメンとチョコレート作戦の方がよかったのか..

質問はほとんどなかったですが,ラボからの見送りのときに,

  (生徒)「えっとー,デモってなんですか?」
(引率の先生)「あほか,デモンストレーションっていうことや」
  (生徒)(手をあげながら)「あの最近,中国でいっぱいやってるやつ?」
(引率の先生)「それとちゃうわ.(こっちを向いて)びっくりするでしょ.
        私らも,動物観察のように生態を研究している毎日ですわ.」

というやり取りが面白かったです.たしかにあのデモも,実演もデモンストレーションだわな.専門用語を使わないように説明したつもりでしたが,そこで既にだめだったか〜.

エラトーのロボット達がシュプレヒコールをしながら行進している様を想像して,ちょっと笑ってしまった.

2010-11-01

[Life] 近所のラーメン店

家の近くには自転車で行ける範囲に有名ラーメン店が多いです.
これまでに行った近くのラーメン屋の感想をば.

麺や輝

つけ麺を魚系のスープで頂きます.このリストの中では一番好きですね.麺もツルツルだし,スープも最後まで飲めるくらいですよ(嫁には止められるけど).麺や輝系のラーメン屋は自転車で行ける範囲に3店もあります.あまり並ばずに食べられるのもよい点.




時屋

なんでも大阪を代表するつけ麺屋だそうで,これは食べねば,ということで嫁のいないときにこっそり行ってきました.土曜日の昼に自転車で行ったら,開店前だというのに結構な人が並んでいてびっくり.店内もきれいですし,音楽も流れていてラーメン屋じゃないみたい.麺や輝のように魚系のスープで麺もツルツルでおいしい.麺や輝をより洗練したような感じといえばよいでしょうか.でも,あそこまで並ばなければならないというのが私的にはだめです.そこまでするなら,麺や輝を並ばずに食べた方が満足感が高いかな.




天神旗

この店は,大阪でも数少ない,本格的な豚骨ラーメンを出すお店だそうで,これも嫁のいない土曜のお昼に自転車で駆けつけてみました.夏の暑い日でしたが,店の前に行列ができていました.前に並んでいるカップルがイチャイチャしていたのですが,何かの拍子に男の方がキレはじめてけんかが始まり,こちらもヒヤヒヤしました.やはりお腹が減っているときに行列して待つというのはよくないです.味はかなり濃いですね.昔若かりしときは,濃いラーメン万歳だったのですが,どうもこういう濃い味はうけつけなくなってきたのかもしれません.私には,関西風?あっさり豚骨ラーメン,たとえば,大名ラーメンの方が合うようです.さて,この天神旗は,系列店がうどん屋,つけ麺やもやっているそうで,そちらの方も高評価です.機会があれば行ってみたいですね.(でも,並んでまで食べたいか,というと,これも年のせいでそこまでのファイトがなかなかわきません)



歴史を刻め

変な名前ですが,この店も大阪でも数少ない,次郎系というラーメンを出す店です.次郎系というのはよく聞くのですが,どういうものか知らなかったので行ってみました.家から自転車でものの5分のところにあります.行ったのは,嫁も寝静まった夜10時ごろ.これなら,いくら有名店でも待たずに店に入れるだろうと思ったのですが...甘かったです.新幹線の高架下のかなり辺鄙なところにあるのですが,それにも関わらず,むさ苦しい男たちが15人ほどが行列を作っています.自分もむさ苦しい男たちの列に加わります.待っている間に,こんな時間に人もほとんど通らない暗い高架下で何をやっているんだろうと自分でもアホかと思いましたが,気がつくとあと数人で自分の番が来るころになっていたので,ジッと我慢して待ちました.
 私は小にしたのですが,多くの人が食べている普通の量は半端じゃないですね.器の上に野菜が盛り上がっていますよ.すごい! 麺は太さはよいのですが,私の好きなツルツルではなく,ちょっとごわごわした感じです.もうちょっとやわらかく,ツルツルと食べれるようになっていたらもっと美味しいと思うんですけどね.もしかしたら,上の野菜を食べている間に麺がのびきってしまわないようにそのような配慮がされているのかもしれません.だとしたら,小には長めに茹でるという配慮をしてもらいたいですけど,まぁ,あれだけの注文をさばくのであれば,それは無理なのかなぁ..
 味は濃い醤油味です.これも嫁の薄味に洗脳されてきた私にはちょっと濃く感じられます.背油が浮いているようなギトギトラーメンはもう美味しくおもえない身体になってしまったのかなぁ..と自分の衰えをちょっと寂しく感じられるラーメンでした.
 なんでも,次郎系は4回目くらいからよくなってくるんだとか.もう少しブームが去って,待たずに入れるようになったらまた来ようかな.






炒麺処 可門

ここは自転車で3分ほどのところにあります.怖そうなおっちゃんとおばちゃん夫婦(?)の二人で切り盛りしています.いろいろな注意書きがあり,なんかいけないことはしてないだろうか,とビクビクしてしまいます.この店では,ラーメンではないかもしれませんが,五目炒麺というのが好きですね.この店の特徴は,しっかり火が通っている,と書くとあたりまえなんですが,なんというんでしょうねぇ,たまに高級店に行って「本格的だなぁ」と思わせるような美味しさというんでしょうか,それを,この小さな二人だけで切り盛りしているお店で感じさせてくれるところが素晴らしいです.ここは少しくらい並んでももう一度行きたいと思わせる店ですね.これだけ写真なかったです.ビクビクして写真撮れなかったんだろうなぁ.



とまぁ,思いつくままに書いてみましたが,なんやかんやと結構行ってますな.
でもって,口に合わないと思った店の方がなんだか文が長い.よくも悪くも個性的な店の方が記憶に残って書くことがあるということなのかな.それとも褒めるときの語彙が少ないのか.もっと美味しさをうまく表現できるようにしないとな.

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