2009-08-27

[Life] レム睡眠と黄金の糞理論

最近購入した本に,レム睡眠を発見について書かれていた.
レム睡眠を発見したのは,当時博士課程の学生であったアゼリンスキーという人.
彼は万年学生,つまり高齢の博士課程の学生で妻子を養うためにも,早く成果をあげて博士号を得なければならない
崖っぷちの状態の中で,息子の睡眠時の眼球運動を計測してレム睡眠を発見した.

「私の前にあるのは,一つの賭けだった.これまで誰も睡眠中の目の動きを一晩中観察したことはなかったので,新たな発見がある確率は高かった.言うまでもなく,かけに勝てるかどうかは,その発見が重要なものかどうかにかかっていた.」

睡眠の研究だからといって,決してのほほんとした雰囲気で発見された成果ではなかったんね.

そんな彼の言葉.

「私の持論である反インテリ的な発見の理論,”黄金の糞”理論によれば,どんな些細なことでも,非常に正確に,寸分たがわず的を絞って調べれば,ほぼ確実に科学の金塊が眠る未知の鉱脈を掘り当てられる」


そうなんだよねぇ.
しっかりと的を絞って正確に計測していく.
シンプルなんだけど,最も重要なことですよ.

2009-08-21

[Life] 「昼メシぐらいゆっくりたべさせぃや」

近頃学内におもしろい抗議ポスターが貼ってある.


「昼メシぐらいゆっくりたべさせぃや」
とお弁当を食べたり,


「ボーナス減ってもうたがな・・・」
とじっとボーナス袋を見るガンコ親父.ほんとに哀しそうだ.

この体をはった抗議のポスター,なかなか主張をストレートに表現していて
ニヤリとさせられる.

生協で向こうから実際にこの先生が歩いてきたときには,

「おぉ,あのポスターの先生や!」

と不謹慎にもなぜか笑いをこらえるのにたいへんでした.

2009-08-20

[News] カテゴリー配線は生得的?

Nature の Research Highlights から

Nature 460, 934-935 (20 August 2009)

Neuroscience: Categorically hard-wired


人間の脳は生物と非生物の認識を異なる視覚領域で行っている.これは物体を見る能力に全く依存しているというわけではない,つまり,生まれつき盲の人においても,異なる視覚領域で処理されているということが最近示された.

Harvard 大学の Alfonso Caramazza ,ニューヨークRochester 大学の Bradford Mahon らは,6つの動物のリストを盲人と見える人に読み聞かせる実験を行った.その間,被験者には目を閉じてもらい,動物のサイズを比較するようにしてもらう.機能的脳イメージングを行うことで,研究者はlateral occipital cortex が両者のグループで活性することを示した.しかし,道具等の非生物のリストを読み聞かせたときには,異なる視覚領域,medial fusiform gyrus が活性化した.

進化は,動物に対して人間が感情的反応を行えるようにするために,非生物から区別して動物のための神経的なカテゴリーをあらかじめ配線しておく選択を行ったのかもしれない.と著者らは考えている.


もとは
Category-Specific Organization in the Human Brain Does Not Require Visual Experience
Neuron, Volume 63, Issue 3, Pages 397-405
B. Mahon, S. Anzellotti, J. Schwarzbach, M. Zampini, A. Caramazza


盲の人でも,同じ領野に活動が見られたというところが hard-wired ということなんだろうけど,
生物的な情報はこちら,非生物的な情報はこちら,というような配線がひかれているということ?

筆者らの主張とは逆に,感情的な対応を行うための情報が,その場所にカテゴリー化されるように学習される,
と考えることもできるのではなかろうか?

とはいえ,例えそうであっても,感情的な対応を行うものは「ここの領野」という生得的な
メカニズムがないとだめなので,やっぱりそういうものは必要になってくるんだけどね.

2009-08-18

[News] 遠くに行って創造性をあげる

この記事によると創造性を向上させるためには,遠くに行けばよいのだとか.

"An Easy Way to Increase Creativity
---Why thinking about distant things can make us more creative
"
by Oren Shapira and Nira Liberman (Scientific American)


何でも,筆者らは「解釈レベル理論(construal level theory)」なるものを提唱していて,
これによると,ある物事を解釈するのに,それが起こったり,存在している
場所や時間を切り離して考えることはすべて,心理的距離が遠いカテゴリーに
入っていると考えるのだそうだが,そのように心理的距離の遠い状態を作ることが
創造性の向上につながるというのだ.

で,遠いところに旅した学生さんと,いつもの場所にいる学生さんに同じ問題を
とかせると,あら不思議,遠いところに旅をしている学生さんの方が創造性が
高かったのだとか.

「いま,ここ」から離れた表現になると,物事が抽象的に表現されることになり,
他の物事と結びつけやすくなる,というのが彼らの主張だ.
例えば,トウモロコシも,においや形,色などの五感の表現からは単なる「食べ物」
としてのイメージしかわかないが,少し抽象的に考えることで,
エネルギー源や成長の早い植物としてとらえることもでき,
エタノールの原料や子どもが遊ぶ迷路に結びつけたりすることができる.

なるほど,そういうもんんかねぇ.
では,私も遠くに逃亡して,よいアイディアを考えることにしたいものです.
ほげー.

でも,なんでも筆者らによると遠くの場所の写真を見るだけでも効果があるのだとか.
ふーん.行き詰まったときのために旅行写真集とか鉄道地図とか買ってみようかなぁ.


ご興味のある方はこちらもどうぞ.

"The Psychology of Transcending the Here and Now"
Nira Liberman and Yaacov Trope,
Science 21 November 2008: Vol. 322. no. 5905, pp. 1201-1205

[Life] iPhone ひょっこり出てくる

えーっとですねぇ,たいへん申し上げにくいのですが,iPhone 出てきました.

昨日嫁様からメールがあり,

「携帯でてきたでー」
「おぉー,どこにあった?」
「それは秘密です」

ということで,ひょっこり電話が見つかりました.

なんでも,車の中に落ちていたのだとか..
大騒ぎして申し訳ありません.
私の iPhone を拾って楽しんでいるとは許せん,
と勝手に恨んでいた架空の人物の方,申し訳ありません.


人間勝手なもので,

「もしかして,ワイプ機能がうまく機能してなかったら,
 写真残ってるんちゃうか?」

などと密かな期待もしていたのですが,やはりというか見事にというか
見つかった iPhone はワイプ機能でまっさらな状態になっており,
もちろん旅のおもひでの写真もすべて消えておりました.

さて softbank に連絡して,電話を繋がるようにしてもらわねば..

2009-08-16

[Life] iPhone なくなる

お盆も終わりとなりますが,皆様どのようにお過ごしでしょうか?

連休中に親戚まわりということで,徳島に行ってきたのですが,
なんと,その帰りに高速道路のSA のトイレに iPhone をおきわすれてきてしまいました.

後で SA に電話しましたが,見つからず...
こんなときのために,MobileMe で電話のありかを探す機能もあったのですが,うまく機能せず.
仕方なくデーター流出が怖かったので,
(といっても,たいしたデータも入っていないのですが)リモートワイプボタンをぽちっとな.


ogiPhoneのリモートワイプは、2009年8月X日 X:XX AMにリクエストされ、 2009年8月X日 X:XX AMに開始されました。

すべてのメディア、データおよび設定が、ogiPhoneから完全に消去されます。デバイスによっては、このプロセスに2時間程かかる場合があります。(注:このプロセスをキャンセルすることはできません。)


母艦にデーターは保存されているとはいえ,
保存されていない徳島のおもひでの写真もすべて消えてしまいました.

まだまだ月々の支払いもあるというのに,なんということよ!

嫁様には

「旅の終わりに詰めが甘いわ!家に帰るまでが遠足やで!」

と怒られました.

という訳で,皆様しばらく携帯つながりません.

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